昭和30年8月、創立者である頴原俊一がこの武久町において、結核療養所として開設した武久病院は今年で60年を迎えました。
60年は人間で言えば「還暦」にあたり、「生まれた時に帰る」という意味から、第二の人生の出発ともいわれる節目の年であります。
ここまで歩んで来られましたのも、偏に地域の皆様やご利用者並びに行政及び医療・福祉等の関係機関のご理解とお力添えのおかげであり、日夜業務に励んできた職員や関係者の努力の賜物であると感謝しております。
創立時は木造2階建て、病床数30床の病院でしたが、高齢化社会の進展という時代のニーズを先取りし、武久病院を中核として、介護老人保健施設「青海荘」、グループホーム「しおさい」をはじめ有料老人ホーム、訪問看護ステーションなど切れ目のない総合的な医療・介護・福祉サービス体制の充実を図って参りました。
折しも超高齢化社会を迎え医療・介護を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっている中、高齢化率が全国平均を大きく上回る下関市においても団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、地域にふさわしい医療機能の分化と連携を推進する為の地域医療構想の協議が進められております。
このような大きな変化を踏まえ、今後は武久病院としての役割をより明確にし、行政や他の医療機関・福祉施設等との連携を強化することにより、在宅復帰を支援すると共に退院後も安心して生活ができるサポート体制の充実にも取り組んで参ります。
一方で長期療養が必要な方には安心して療養生活が送って頂ける「地域の受け皿」としての役割は引き続き担っていく所存です。
この記念すべき節目の年にあたり、武久病院はこれからも地域に密着した医療・介護・福祉サービスを担う中核病院として、地域の皆様にとってなくてはならない「選ばれる施設」を目指し、皆様方の期待にお応えし信頼を頂けるよう、職員一同さらに精進して参りますので、倍旧のご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。